廊下が低下させる2つの機能
- 2024.01.25
個人的には、出来るだけ「廊下」をつくらないようにしながら家を建てるべきだと考えています。
というのも、ただ通るだけの機能しか持たない廊下と言えど、つくるためには部屋や収納と同じだけのコストがかかるからです。
かつ、廊下はこれからお伝えする2つの大切な機能を低下させる原因にもつながるからです。
こんにちは!
シンプルノート敦賀スタジオの髙田です。
では廊下が低下させる2つの機能とは何か?
まず1つ目が「断熱性と気密性」です。といっても、廊下があるからこれらの機能が低下するという意味合いではなく、廊下があることによってその本質的な良さを殺してしまうという意味合いです。
高断熱化する意味は、外の空気の影響を受けにくくすること。つまり、昔の家みたいに「外と中の気温一緒やん!」みたいな状況をなくすためですね。
そして、高気密化する意味は、中の空気を外に逃さないようにすること。
つまり、昔の家みたいに「これホンマにエアコン効いてる?」みたいな状況をなくすためですね。
で、この2つの相乗効果によって家の中全体に空気が行き届きやすくし、どこにいてもそれほど温度差がない住まいをつくる上げるという感じなのですが、この素晴らしい機能を殺してしまうのが実は廊下です。
廊下へと通じるドアは締め切ってしまいやすいからです。
つまり、そこで空気の流れを断ち切ってしまうというわけですね。
たとえ、ドアの下から多少は空気が流れるようになっているとはいえ、です。
また、廊下と同じような役割を果たすのが「階段」です。
リビング階段が主流となった現在は、冷暖房の効果が及びにくい2階の廊下から冷やりとした空気が階段を通じて流れてきますからね。
そんなわけで廊下もなくした方がいいし、階段もなくしたほうがいいと思っている次第であります。
つまり、階段と廊下が必ずといっていいほどセットで出来る2階建てではなく平屋にした方がいいということですね。
そうすればコストも安くなるし、体積も小さくなり冷暖房効果がもっと良くなりますしね。
そして、廊下によって低下するもう1つの機能が「収納力」です。
つまり、収納を通り抜けたいがために、収納の中に通路をつくってしまうことがよくないということですね。
例えば、3帖のウォークインクローゼットは縦が2.6mで横が1.69mなので、
ここには棚1段あたり約5.5m分の物を置くことが出来るのですが、このクローゼットを通り抜けるようにした瞬間、実は置ける物の量が半分まで低下してしまいます。
3帖のうち1.5帖は通路として確保しないといけないからです。
結果、収納をたくさんつくったはずなのに、
いざ荷物を置いてみると、思っていた以上に置けなかった・・
という最悪な状況が待っているというわけですね。
その上、ドアも1つ余分に必要になるし
スイッチも1つ余分に必要になるので、
その分コストが上がっていますしね。
いかがでしたか?
たった廊下1つの考えだけで、
家の機能性もコストもずいぶんと変わるということが
お分かりいただけたのではないでしょうか。
ということで、「なんとなく2階建てにすること」と「闇雲に通り抜け動線をつくること」
この2つには注意しながら家づくりをしていただけたらと思います!
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シンプルノート敦賀スタジオ 広報担当 髙田 奈々